ふとんのつゆき

羽毛ふとんのクリーニングについて

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Q:羽毛ふとんは洗ってもいいの?

A:クリーニング(丸洗い)できますが、一部のウォッシャブルタイプを除き、羽毛ふとんはご家庭での洗濯はできません。

 

羽毛ふとんの中わたに使用されているダウン(羽毛)には羽枝があり、一粒一粒のダウンはダウンボールといわれるタンポポの綿毛のような形状をしています。

ダウンボールは濡れると形状が潰れ、羽毛ふとんのキルトマスの中でダウン同士がくっついて団子状になってしまいます。ダウンの羽枝をなるべく傷つけないよう優しくほぐしながら、一粒一粒のダウンボールが元の形状に復元するまで完全に乾燥させるのには、とても手間と時間がかかります。乾燥が不十分ですと、カビや雑菌が繁殖して悪臭の原因となったり、身体にも悪影響を及ぼす場合があります。

また、羽毛ふとんにとって洗濯は負担がとても大きいため、側生地を傷めて縫い目から羽毛が出てくるようになったり、ダウンボールが傷つき保温性能が低下してしまうなど、布団の寿命を縮めてしまうことになる場合もありますので、取り扱いには非常に注意が必要です。

そのため、基本的にはご家庭での洗濯はできません。

やむを得ず洗濯が必要な場合は、「最寄りの店舗」へご相談いただき、専用設備で洗う「ふとんのクリーニング」をご利用ください。

但し、羽毛ふとんは洗いすぎるのも良くありません。

羽毛ふとんがあたたかいのに蒸れにくく快適なのは、水鳥の羽毛を使用しているからです。水鳥の羽毛には、水辺や水中で生活するために必要な油分があり、この油分はダウンボールの羽枝を開閉させる潤滑油にもなっていて、羽枝の開閉により空気の対流をコントロールし、自然の厳しい寒さから身を守っています。

羽毛ふとんを洗いすぎると、ダウンボールの羽枝の開閉に必要な油分も洗い流されて無くなっていきますので、結果として、羽枝の開閉が困難となり、羽毛ふとんのふっくら感とあたたかさも失われていくことになります。

羽毛ふとんについては、普段のお手入れをしっかりと行っていただければ、ふとん自体を洗う必要はほとんどありませんので、できるだけクリーニングの回数は最小限にされることが望ましいといえます。

羽毛ふとんを快適に長くお使いいただくためには、普段のお手入れがとても重要になります。

羽毛ふとんについて、普段のお手入れ方法と、定期的なメンテナンス方法についてご紹介いたしますので、ご参考にしていただけましたら幸いです。

 

★掛け布団カバーを使用する

羽毛ふとんには、なるべく掛け布団カバーをご使用ください。

掛け布団カバーは、できれば綿100%素材のものがおすすめです。乾燥や摩擦などから起こる静電気は、お肌や羽毛ふとんにダメージを与える大敵です。綿(めん)は静電気を起こしにくい繊維なので、お肌や羽毛ふとんをダメージから守ってくれて、肌触りと着心地も大変良く、羽毛ふとんを長持ちさせてくれるため、是非おすすめです。

また、掛け布団カバーをご使用いただくことで、羽毛ふとんに汗や皮脂(フケ・アカ)汚れが直接付着するのを防止し、清潔さを保って、側生地を傷めにくくする効果もあります。

羽毛ふとんに付着した汗や皮脂(フケ・アカ)を放置しておくと、ふとん内部にまで汚れが浸透し、それが原因で羽毛ふとんが臭うという場合もありますので、羽毛ふとんには掛け布団カバーをご使用いただき、カバーをこまめに洗濯いただくことで、いつも清潔に気持ち良くお休みいただけますし、羽毛ふとんも長く快適にお使いいただくことができます。

 

★適切な頻度で日干しする

羽毛ふとんは、吸湿放湿性に優れているため、頻繁に日干しする必要はありませんが、月に1~2度程度は日干しをしてください。干す時間帯は、午前10時~午後3時頃(湿度の低い時間帯)の間で約2~3時間程度を目安に、全面に日が当たるように両面を干してください。

但し、日干する際は、直射日光によるふとん生地の傷みを防ぐため、カバーやシーツは掛けたまま干してください。日干しする前に、布団にこもった湿った空気を手で押し出してから干すようにすると、スムーズに新しい空気との入れ替えができます。

 

★羽毛ふとんを使わない時期の収納・保管方法について

シーズンオフ中の長期収納や、来客用布団の収納など、押し入れやクローゼットに羽毛ふとんを収納・保管する場合は、まず日干しにて布団内部の空気を新しいものに入れ替えてから、洗濯したての清潔な掛け布団カバーで包むか、通気性のある専用収納袋などに入れて、湿気の少ない場所に、羽毛ふとんは一番上に収納してください。

日干しせずに収納してしまうと、汗などで湿った空気ごと保管することになりますので、押し入れやクローゼットから羽毛ふとんを出した時に、羽毛本来の臭いと、ご使用されていた方の汗臭が合わさって、湿気による臭いがよりきつく感じられることがあります。

また、清潔な掛け布団カバーで包んだり、通気性のある専用収納袋などに入れず、羽毛ふとんをそのまま収納した場合も、保管中にホコリが付着したり、押し入れ内の他のものの臭いが付着したりして、押し入れやクローゼットから羽毛ふとんを出した時に、羽毛本来の臭いと、ホコリや他のものの臭いが合わさって、独特の臭いが感じられることもあります。

 

★購入から2年未満の羽毛ふとん

忙しくて普段お手入れをする時間がなかったり、普段のお手入れだけでは不安で、湿気や臭いなどが気になるようでしたら、是非一度「ふとんの除菌&消臭サービス」をご利用されてみてはいかがでしょうか。

 

★購入から2年以上の羽毛ふとん

忙しくて普段お手入れをする時間がなかったり、普段のお手入れだけでは不安で、湿気や汚れ・臭いなどが気になるようでしたら、是非一度「ふとんのクリーニング」をご利用されてみてはいかがでしょうか。

 

★購入から7年以上の羽毛ふとん

長年の使用によって布団生地が傷んでしまったり、羽毛がへたってボリュームがなくなってきたように感じられたら、「羽毛ふとんリフォーム(打ち直し)」をご検討いただくか、買い替えをご検討いただくことをおすすめいたします。

 

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